燃費は悪くてもいい。5分で理解するスバルの戦略。

2017年4月1日
富士重工業が社名をSUBARUに変更しました。

これまで→「富士重工業株式会社」
これから→「株式会社SUBARU」

(以下ではスバルと記載)

若者の間で車離が進んでいる、という噂を聞きますが
XV、レガシー、インプレッサ、レヴォーグ、エクシーガ
などで有名なメーカーですね。

最初に言っておきますが、僕の車は
ホンダのフィットです。
妻は「うちのフィットちゃんはね」とまるで
家族のように可愛がっています。
(だからどうした、というツッコミは無しの方向で)

コンパクトカーなのに居住空間や荷室がが広く、
ガソリン車なのに燃費もなかなかのもの。
街乗りでリッター16~18kmくらいは走ってくれます。

荷室にはベビーカーを積み、大人3人、子供2人の
3泊くらいの旅行でも必要な荷持や、帰りのお土産
なども十分積めます。

ちょっと脱線しましたが、
話を元に戻します。
そう、スバルの話です。

スバルの特徴

スバルはなかなか特徴のある自動車メーカーです。
クルマ好きでは良く知られていますが、
水平対向エンジンを日本で作っている唯一のメーカーです。

通常のエンジンより部品数が多く、技術的難易度も高い
エンジンですが振動が少ないというメリットがあります。
要するに乗り心地がいいということです。

▼こういうやつ

水平対向エンジンより

アイサイト(自動ブレーキ機能)も有名ですよね。

今でこそトヨタ、ホンダ、日産などのメーカーも
自動ブレーキを競って開発し、差別化を図ろうとしていますが
最初に登場したのがスバルのアイサイト。

各社の自動ブレーキ機能がが充実してきた影響で
2017年からは自動ブレーキ搭載車の自動車保険が
安くなるという傾向があるようです。

あら、うれしや。
事故が減って、保険料が安くなる。

他にも4WDの車もスバルのお家芸。
4WDの車は雪道に強く、スキー場の駐車場では
スバルの車の比率がぐんと高くなります。

ただ4WDの為かはわかりませんが、スバル車の
燃費性能はあまり期待できないようです。
そもそもハイブリッド車もありませんよね。
燃費とかそういう事はそれほど重要視していない
ように感じられます。

スバルが目指しているのは

”安心と愉しさ”

この一言に尽きると思います。
CMでよく流れていますよね。

スバルの車作りはまさに”安心と愉しさ”を目指し、
それを体現する事を軸においていると思います。

アイサイトで事故を減らす努力をし、
4WDや水平対向エンジンなどので
快適なドライビングを目指しているのです。

他の会社でもこの手のキャッチコピーはCMの最後に
よく流していますよね。

「Changes for the better」
「Inspire the Next」
「あなたが好きだった場所は、今でもそこにありますか?」
「あったらいいなをカタチにする」
「昨日まで世界になかったものを」
「すべての日々は いい思い出に つながっている」
などなど・・・

どれも有名なコピーで、中には企業名が思い浮かぶものも
あるんじゃないですか。

ただ、スバルが他と違い凄いなと感じるのは
”安心と愉しさ”を体現している事
に尽きると思います。

理想を語り、理想を形にする努力を行っている姿勢が
1ユーザー目線でもはっきりとわかります。
びしびし伝わってます。

僕があまり他社の実態を知らないだけ
かもしれませんが、他のはどうしてもイメージ戦略?
のようなものを感じてしまいます。
(それが駄目!と言っているのではないので誤解しないで)

スバルは自動運転を目指すべきでない

自動車業界は自動運転技術の研究が大きな
トレンドになっています。

これまで自動車とは関係のなかった会社も
ぞくぞくと参入してきています。

おそらく今後の自動車は自動運転が当たり前の
時代になるので、いち早く先行者利益を確保したい
といったところでしょうか。

 

スバルのアイサイトは自動運転ブームの先駆け
のような技術ではあるけれど、自動運転車とは
異なる存在です。

なぜなら自動運転車の究極は人が運転に
一切関与しないもので、それは
運転する”愉しさ”
を目指しているスバルの世界感とそぐわない。

もちろん、技術的には自動運転が可能なように
切磋琢磨する必要はあるというか、時代の流れ
として必然的にそうなっていくと思います。
生き残る為に。

でも、最後の最後で運転する”愉しさ”を
何らかの形でスバルは残す必要がある
のではないかと考えます。



僕達はスバルを目指すべき

スバル車は全世界でのシェアでいうと1%程度です。
2兆円以上の売上がある企業に対していうのも
変な話ですが、自動車メーカーとしては決して大きくない。

トヨタは27兆円も売上ているので、そこと比べられても・・
って話ですけどね。

ただトヨタって売上は凄いけど、いまいち特徴がない。

沢山売る為に、特定の層ではなくあらゆる層に
アプローチしなければならず、どうしても商品としては
コモディティ化せざるを得ない。

それに対してスバルは”安心と愉しさ”を
体現する事に全力をあげ、結果として
とても個性のある特徴的な商品になっている。

スバリストという熱狂的なファンが存在するのもよくわかります。
トヨリスト、トヨタマニア、トヨタリアン、トヨタビト・・・
みたいな人はいませんからね。

今はモノが溢れている時代。
コモディティ化した商品はどうしても次第に
競争力を失って、価格競争に巻き込まれてしまう。

いい例が牛丼の安売り合戦です。

なので、これからのビジネスでは目指すべきは
トヨタのような大企業ではなく、スバルの姿勢。

スバルのように自分の理想の世界を掲げ、
その世界を体現し、正しく伝える
というよな姿勢だと思います。

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